なぜ、仏独の国勢は攻守逆転したのだろうか? 実は、両国の人口が19世紀半ばに逆転しているのである。
この時代から、フランスでは「独軍兵士2人に仏軍兵士1人の割合の人口構成では、勝てるはずがない。人口維持水準を下回ってしまった出生率を、何とか回復しなければいけない」という政策議論が大いに高まった。今の日本における少子化対策の議論を、フランスは1世紀以上も前から始めているのだ。
合計特殊出生率が人口維持水準に近い2.0を回復したフランスについて、日本では出生率回復のモデルケースのように言われている。しかし、見方を変えれば、フランスは1世紀以上にわたり、出生率回復に失敗し続けていたのである。現在でも欧州最大の人口国はドイツである(ロシアは除く)。

